どこからか聞こえてくる祭りの音に、つい誘われてしまうことがある。事前に知らなかったのだから、そんなに関心があるわけでもないと思うけれど、音が聞こえると、心が騒いで外に出てしまったりする。
今は京都のごく街中に住んでいるので、7月の祇園祭では、家で祇園囃子を耳にして、思わず見に行ってしまったりした。よく知られた「宵山」や「山鉾巡行」はそれを目当てに見に行くけれど、「神輿洗式」や「花傘巡行」などは、音を耳にするまでは気付かなかった。「花傘巡行」の時は、朝10時ぐらいに御池辺りから聞こえてくる「コンチキチン」の音で目覚め、あわてて行列を追っていったりした。マイナーなだけあって(特に「神輿洗式」は)、行列はそれほど大したことはないのだけれど、それでも音を追いかけて行ってお祭りを見るのは、単純にわくわくして楽しい。
また16日の宵山の最後には、各山鉾のお囃子が町屋と四条御旅所を往復する、「日和神楽」がある。宵山の人出もピークを過ぎて、すこし余裕のできた四条通を、様々な山鉾のお囃子と共に歩くのは、宵山とはまた違った楽しみがある。四条御旅所の辺りで人が多くなりすぎて、家に帰ったのだけれど、その間中、そして帰ってからも遠くから「コンチキチン」の音が聞こえてきて、祭りの余韻を心地よく漂わせていた。
そして祭りの音というと、もう一つ欠かせないのが花火である。
故郷の岐阜に流れる長良川では、全国的にも大きな花火大会が2つある(今ではどちらも3万発もの花火が打ち上げられる)。以前にも書いたように、実家と長良川の間には山がそびえ、もちろん花火は見えない。それでも、遠くからでも音は聞こえてくる。
ドーン、ドーンという地響きのような音が遠くからしてくると、見に行く予定がなくても、なんだか落ち着かず、つい見に行ってしまうこともある。特に、打ち上げのすぐ近くで、音で体が震えるほどの距離で見るのが楽しい。体に伝わる振動と音と、視界一面の色と光と、体全体で花火を感じるのは、結構快感だったりする。
shinya.today
4 年前
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